一般社団法人 日本クリティカルケア看護学会

代表理事挨拶

日本クリティカルケア看護学会 代表理事挨拶

 このたび、本会第9期体制において、代表理事を拝命いたしました、佐々木でございます。これまで歴代の代表理事が先導して構築されたクリティカルケア看護の真髄を受け継ぎ、さらなる発展に向けて邁進する所存です。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 本会は、「設立趣旨」にありますように、人々に貢献するクリティカルケア看護学の確立と発展を目指すことを意図して、2004年10月に設立総会が開催され、任意団体としてスタートしました。2013年4月1日には一般社団法人となり、今日に至ります。
「クリティカルケア看護」とは、かつては、救急初療室や集中治療室で、生命の危機状態にある重症患者の看護と捉えられていましたが、本会初代理事長の井上智子先生は、「クリティカルケア看護とは、あらゆる治療・療養の場、あらゆる病期・病態にある人々に生じた、急激な生命の危機状態に対して、専門性の高い看護ケアを提供することで、生命と生活の質(QOL)の向上を目指す。」と定義されました。すなわち、クリティカルケア看護とは、場や病期を選ばず、急激な生命の危機状態となった人々を全人的に捉えて、危機的状態からの回復や、穏やかな最期を支える専門的で質の高い看護活動です。

 さて、私の代表理事としての任期は向こう2年間となりますが、今期に取り組みたいことは大きく2つございます。1つは、クリティカルケア看護という概念を、一般市民の皆様にも認識していただけるよう努めることです。もう1つはグローバル時代を意識した、持続可能なクリティカルケア看護のあり方について、活発な探究をしていくことです。皆様もご承知のとおり、日本は超高齢社会を迎え、医療ニーズがますます増大する一方で、提供される医療や看護には、効率性を考えながら安定した質保証が求められています。今後、多死時代を迎えることに加え、再生医療や人工臓器などのさらなる治療法の開発・発展、外国人や多様な志向の患者さんの増加、さらには大災害の発生などが予測されます。クリティカルケアを必要とする人々に、良質で持続可能な実践方法を見出していくために、真摯に取り組んでまいります。

 以上を実現していくためには、本会の会員、役員の皆様をはじめ、クリティカルケア看護に関心をお持ちの多くの方のご支援を必要としております。社会の幸福に寄与するクリティカルケア看護の発展のために、何卒皆様のお力添えを賜りますようお願い申し上げます。

                                             2021年7月吉日 
                  一般社団法人日本クリティカルケア看護学会 第9期代表理事 佐々木 吉子
                    (東京医科歯科大学大学院 災害・クリティカルケア看護学分野)